人気ブログランキング | 話題のタグを見る

量的緩和マネーで下支えされた日経平均

量的緩和マネーで下支えされた日経平均_e0362571_09551897.png
日経平均株価は上がりそうで上がらず、下がりそうで下がらない膠着状態にある。だが、それでも随分がんばっているほうなのだ。図の赤線は、日経平均株価を日銀の当座預金残高で割った値である。量的緩和政策が始まった13年4月以降、株価は急伸した。だが、それは量的緩和マネーに支えられた歪な上昇であることは、本当の株価とも言える赤線、すなわち株価➗当座預金残高が横ばいであることが示している。

裏返して言うならば、量的緩和マネーの増加ペースが衰えるなら、株価も失速する公算が大きいということだ。今はそうした局面にあり、日銀の当座預金前年比は14年1月の178%をピークに、17年8月は21%、そして18年8月は6%まで低下している。

量的緩和マネーの縮小はECBやFRBも同じであり、なかでもFRBの総資産前年比はマイナス5%と、完全に金融引締めモードに転換している。このように世界的規模で新規資金の供給が細っている以上、少なくとも平均株価は上がりそうにない。




by shigg816 | 2018-08-17 10:26 | 金融経済

各種統計から独自の切り口でグラフを作成し、経済の先行きを考えるヒントを探ります。


by shigg816
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31