人気ブログランキング | 話題のタグを見る

為替をどう見るか

為替をどう見るか_e0362571_20300741.png
先日、さる会合で為替はどうなるのかという質問を頂いた。以前なら、株価が暴落する場合は必ず円高になると断言出来たのだが、今回は株価が下落しても為替は90円くらいで止まり、その後はまた円安に戻るのでは、という情けない読みしか出来なかった。というのは、日銀の政策があまりにも非伝統的なので、伝統的なアプローチが役に立たなくなっているからだ。

図は日銀の当座預金残高と、財務省が発表する対外証券投資額の残高(週次のネット投資額額の累計、15年以降分)を重ねたもので、二つの線がピタリ一致しているので驚くばかり。何が何でも円安にするというか、海外にお金を流すことが目的になっているようにも見える。

過去を振り返ると、外国株や外債の暴落時には損切り⇨日本に召還⇨円高というパターンが常だった。そんなお金が15年以降分だけで80兆円もあるのだから、本来なエア相当な円高エネルギーが蓄積されていると見るべきだろう。

それに海外に行けばわかるが、日本と海外の物価は年々拡大するばかり。普通ならそのギャップは為替で修正されるべきもので、筆者の実感では1ドル70円、1ユーロ90円あたりが妥当な水準だ。だが、円高になれば膨大な損失が出るというので、何が何でも円高阻止という抵抗力も大きい。本当は円高の方が必需品の価格が下落して、国民生活は豊かになると思うのだが。。。



by shigg816 | 2018-11-20 00:01 | 金融経済

各種統計から独自の切り口でグラフを作成し、経済の先行きを考えるヒントを探ります。


by shigg816
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31