日本株の戻りは韓国株やドイツ株より小さい
2019年 01月 27日
日本経済は強いのかもしれない」と思うのだろう。だが今回の株価反転は世界的な現象であって、実は日本株の戻りは米国株はもとより、韓国やドイツより鈍い(上図)。
昨年11月からの株価下落率は日米とも同程度だったので、日本株も米国株と同様、10%以上、戻っても良いはずだが、実際には安値から6%程度しか戻っていない。
戻りが鈍いということは何か問題があるからだ。それはやはり、中国経済の弱さに起因するものだろう。その中国は来月5日から旧正月で株式市場は1週間の休場である。その間に何が起こるかわからない。だとしたら、中国経済と密接な関係にある日本株はなるべく持ちたくない、ヘッジの売りを入れておきたい。外国人投資家はそんなことを考えているに違いない。
ということは、もしトランプが中国経済に対する締め付けを緩めるならば、日本株はもっと買われるはずだ。現状ではトランプが翻意する可能性は低い。だが旧正月の前後に、中国発のニュースで米国株が急落するとしたら、トランプだって関税の引き上げを延期するかもしれない。あるいは中国サイドも妥協案を打ち出してくるかもしれない。
だとすると、今年前半に日本株が上がるためには、トランプ、あるいは習近平に政策転換を促すような世界的株安になる必要がある。それには旧正月はぴったりではないか。来月4日は中国の大晦日。昨年、株価が急落したクリスマスイブと同じような日だ。あるいは旧正月明けの11日も要注意だろう。
トランプが中国に突き付けた最後通牒の期日は3月1日である。それまでに何が起きるのか。このまま株価が一本調子に上昇するとは思えないだけに、情報のアンテナを高くしておきたい。
by shigg816
| 2019-01-27 16:05
| 金融経済