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乳児死亡率に見る国家の弱体化 「グラフの声を聞く」2019/4/16

 

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フランスの人口学者エマニュエル・トッドは1970年代、ソ連の乳児死亡率が悪化している状況をみて、ソ連の体制崩壊を予言した。通常は下がり続ける乳児死亡率が上昇することは、経済の実情を示すうえで決定的な指標だというのだ。

トッドに倣って各国の乳児死亡率を対比すると、次の2点が注目される。一点目は米国の地位低下である。ソ連とは違って悪化傾向にはないものの、その改善ペースは著しく緩慢で、乳児死亡率は世界48位というお粗末さだ(図1)。これに対し日本は、74年に2位になり、その後も今日まで上位圏内を維持している。ちなみに米国のダメさ加減は平均寿命においても顕著で、世界49位と他の先進国に大きく劣後している(図2)。

二点目は、乳児死亡率が数年連続で悪化している国として、ベネズエラなどの破綻国家やブルネイのような産油国が挙げられることだ。財政が破綻した国はともかく、産油国ではいま外部から窺いしれない問題が起きているのかもしれない。

それ以上に注目すべきは、フランスの乳児死亡率が悪化していることで(2014年の3・5‰が17年は3・7‰)、先進国ではめったにないことが起きている。最近の騒乱はそんな同国が抱えるひずみが噴出しているとも思えるが、トッドはどう捉えているのだろうか。

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by shigg816 | 2019-09-03 23:14 | 金融経済 | Comments(0)

各種統計から独自の切り口でグラフを作成し、経済の先行きを考えるヒントを探ります。


by shigg816
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